千代田区合気会40周年記念誌 上野会長の寄稿「千代田区合気会 40周年の思い出」掲載

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会長のページより抜粋

設立40周年を迎え、心よりお祝い申し上げます。
40周年の瞬間を迎える今、在籍していることに、喜びとともに感謝申し上げます。 会風も気に入っているこの道場を心地よく感じて稽古に通っている方は私だけではないと感じます。 指導者層の厚さやこれに加え、本部道場増田先生の指導日では毎回優しく、そして厳しく、ユーモア を交え、相手の技量に合わせたご指導は人間的な魅力と重なり、何とも言えない楽しい稽古風景を 醸し出しているからです。

入会時の思い出
昭和58年、勤務先の大先輩である大島顧問(~平成23年迄会長)から’千代田区合気会’を紹介頂 き入会致しました。会の設立後、10年程たった時期です、当時は10数人の個性あるレベルの高い 有段者ぞろいで、熱心さゆえに初心者にはきつい稽古だったと思います。いつのまにか、稽古にこなく なったり、口よりも体で覚えろとばかりビシバシ投げる、投げる。最後にワンポイントを教えてもらい、 ひきつった顔でありがとうございましたと、感謝。これも懐かしい思い出です。 時が移り、稽古風景も様変わりしました。力を抜き気合を入れる、ハラ(肚・中心)にまとめ、足・腰を 使い柔らかい稽古へと会風も替わり、初心者に対しても生涯稽古を目標にマンツーマンで丁寧に指導 しているところです。
顧問であった故山口清吾先生が指導に来られると常時10人ほどのいわゆる追っかけが参加し、華麗 な受けを取っていて、小生の自護体の受けとは天地の差があったのを覚えています。 山口先生の技は2~3分で「ハイ! 止めぃ~!」と、1時間半の間に関連技が次々と変化し、そして 指導する技も早く、目をこらしていても小生にはどんな技をやったか、ついていけなかった。 DVDが普及している昨今、当時のものを部屋にいながら繰り返し見取り稽古ができることでその時の 感触がよみがえり、幾度となく新たな発見をもらいました。 あれから30年、会勢60名余り、昭和に入会された方は現在8人とわずかになり、小生も古い会員に なってしまいました。これからも若いものに負けじと、体が動く限り稽古したいと考えています。

会の運営
平成18年から会の運営をオープンにして会全体で推進しようと、組織づくりと同時に事務局で運営 事務に携わっています。それまでは、前任の飯島さんが長い間、運営事務すべてのことにお一人で 携わってきて大変なご苦労をされていましたが、会も大所帯になり個々の活動では限界もあり、また 運営事務も後輩に託すということで組織化を図ったことでしたが、肝心要の稽古場の確保に苦慮して いるところです。 過去に、昭和61年伊豆大島の噴火のときは千代田区立スポーツセンターを避難所として、また平成 10年には、耐震補強工事ため利用ができなくなったときは、友好団体の道場や近所の千代田小学校 (神田さくら館)を借り玄関での固い板張りの上での稽古やマットレスでの稽古を思い出します。 稽古日を確保するため、’千代田区合気会’、’消防庁合気道部’、お隣の’空手の3団体’に交渉し 5団体で柔道場を共同使用できる様、毎月抽選に備えることを飯島さんは工夫されました。 平成23年以降は、’消防庁合気道部’が休会状態の為、これに替わり’幸優氣会千代田支部’を急揃 えで登録し、抽選に備えているところです。鮎合さん、水流さんには申し込み、抽選結果の確認等々、 面倒なことを一気に引き受けていただき感謝致します。高野さんにはHPを開設してもらい、稽古スケ ジュールを含め他の情報や案内を開示し、会員への連絡の迅速化や対外への媒体として活用してい るところであります。 再び、ホームグランドの改修工事で、平成24年9月から7ケ月間使えなくなる計画が持ち上がりました。 計画を知った当初、これからジプシー生活かなと困り果てていたのですが、文京区在住の村瀬さんに 文京区の各施設を利用することができないか相談しましたところ、早速’千代田あゆみ会’を設立、 窓口への交渉もトントンと進めてもらい、江戸川橋体育館等を利用できることとなりましたが、この時 ばかりは会員を迷わせることなく稽古ができると、胸をなでおろしたものでした。文京区の施設は今後 も継続利用することで稽古日数の確保もでき、ピンチをチャンスに変えるいい例ではありますが、 事務局は安定した稽古場所の提供を一番に考えなくてはいけないと痛感させられました。

会風・カラーは後人へと続け
過去にもこのような試練が幾度となくありましたが、それに臆することなく、達観し、乗り越え40周年と 続いてきました。ひとえに山嶋会長、大島顧問はじめ、どしっと構えたベテランや事務局スタッフが いたからこそ、ブレることなく続いてきたのだろうと思います。 千代田で育ってもらって、大勢の人と出会って皆さんに感謝の30年ですが、先人の思いと技を次の 世代に繋いでいかねばと、思いを募らせているところです。

平成25年4月

幸優氣会会長 上野洋治

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